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zoom RSS 『花渓』という雑誌

<<   作成日時 : 2008/04/29 22:29   >>

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 『花渓』という雑誌がある。文革後の1979年に貴州省貴陽市の文連が編集する文芸雑誌として創刊された。文芸雑誌が軒並みに売れなくなり、『花渓』も2000年から誌面を変え、現代都市のファッションや情愛をテーマとする女性雑誌に変身した。月平均30万部も売れる中国での最大の小型ファッション雑誌になった。広東の広告会社がデザインその他に手を入れているようで、なかなかしゃれた表紙と、中の紙も良質で広告の写真も垢抜けしている。
 
 20歳から30歳の女性を対象として、都会のセンスにマッチしたファッションと軽やかな美文の小説や安妮宝貝;(アンニー・ベイビー)などの文章が好評で、発行部数が200万部を越えたこともあるそうだ。
 この『花渓』という雑誌を関大の図書館でも定期購入しているが、私は地方の文連の雑誌として、何か特色があるだろうぐらいに思って、さして気に留めていなかった。
 ところが、先日ある懇意の図書館の人に呼び止められ、「この雑誌をやめても良いか」と聞かれた。なぜなのか、理由を尋ねると、「雑誌の中身が切り取られる」からだと言う。切り取りがあまりにも激しいので、レファランスの一隅に昨年(2007年)から雑誌を引き上げ、ここで管理しているが、そうすると今度は誰も借り手がいなくなった、と言うのであった。
 図書館の人の話によると、雑誌や新聞で、よく切り取られるとのことであった。
 そこで、私は実物を見せてもらった。なるほどばっさりと切り取られていた!
たとえば、2005年6月号では140ページから199ページが、2006年2月号では、95ページから126ページまでごっそりむしりとられたように欠けてしまっているのであった。無残である。時には2箇所も切り取られている。
 以前、雑誌がファッション化したとき、悩ましい写真がある部分などが切り取られたことがあったが、今度は「目次」で見る限り、「小説」が切り取られているのであった。特定の作者を狙って切り取られているのかと思ってみたが、そうでもないようだ。「小説」は、題材やテーマによって「言情」とか「惘然」、「校園」、「情侠」などという分野に分けられているが、そういうところが、ごっそり切り取られている。

 

 まず、公共の図書館の雑誌を切り取るという行為に対して、なんと恥知らずな無教養の行為であることか!と怒っておこう。そしてこのような行為をする大学生を軽蔑しよう。どうやら、2005年から2006年に掛けて、知らぬを良いことに(実は図書館の人は気づいていたのだが)、随分と切り取っている。
 私はしかし、こう思った。雑誌は消耗品であるから、見る人がいるならばなるべく自由に見せたい。切り取られるということはそれだけ魅力あるものであったのであろう。中国語の雑誌の中国語の小説を切り取ってまでして読もうというのは、私にとっては得がたい人である。気楽に読めるようにしたい。レファレンスで管理したら、借りて読むのは億劫だ。本や雑誌や新聞を切り取るものではないと、注意すべきことは別の次元のこととして、『花渓』というファッショナブルな雑誌を多くの人に見せたいと思った。
 別の次元としては、やはり授業やこのブログででも、大いに公表して行為を非難し、それが恥ずべき行為であることを知らしめねばなるまいと思っている。
 犯人が誰か、私は捕まえて懲らしめたいが、多分無理であろう。想像する一定の者がいないわけではないが、それは蓋然性が高いだけで、日本では「七たび疑って人を疑え」と言うから、口にすべきことではあるまい。
 図書館の人は、「伝統的にこんな自恣なことをするのですか?」と言うが、こういうマナーのなさ、社会的訓練のなさは、つい最近のことであろう。伝統的にあるのは、よく線を引いたり、赤鉛筆やボールペン(あるいは万年筆)で書き込みをしたりすることだ。

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